『味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師、それを知らない王太子に「役立たず」と言われて追放されてしまう〜今更帰ってこいと言われてももう遅い。旧友のパーティに入って最強を目指す事にした〜』の感想やあらすじをレビューします。
疾走感のある熱いストーリーで、思わずワクワクして続きが楽しみになってしまう作品と出会えました。
『味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師』のあらすじ・感想・レビュー
「補助魔法しかロクに使えない能無しの魔法師はこのパーティには必要ない。お前はクビだ、アレク・ユグレット」
それはある日突然、王太子のダンジョン攻略の付き添いとしてパーティーに加わっていた宮廷魔法師——アレクに突き付けられた追放宣告。そしてパーティーどころか、王太子の嫌がらせにより宮廷からも追放され、途方に暮れていたアレクに声を掛けたのは、〝魔法学院〟時代の友人であった。
「————ねえ、アレク。ボク達と一緒にまた、ダンジョン攻略をする気はない?」
かくして、かつて共にパーティーを組んでいた友人らと共に、アレクは第二の人生を歩む事に。
これは、飼い殺し状態であった元宮廷魔法師の冒険譚。4年前、『伝説』とまで謳われた4人パーティー〝ラスティングピリオド〟の名は次第に世界中に轟く事になる————。
小説家になろうより引用
ジャンルで言えばローファンタジー。主人公最強物ではありますが、なんの理由もなく突然神様から力を得たり、よくわからない理屈で成長したりするような物語ではありません。
ワクワクする設定や要素、描写がほど良いバランスで入っており、いくつも伏線が張られている綺麗なストーリー。
ほどよく熱い描写や読みやすい文章に引き込まれ、一章を一晩で読んで寝不足になってしまいました。
最初はおもしろくても「続きを読みたくなるか?」と聞かれるとYESと即答できない作品も多い中、ぜったいに最後まで追いかけたいと思えた作品です。
ロキがとても良い。作者の「皆こういうの好きだろ?」感が良い方向に出てる
個人的に、一章を読み終えた段階では「ロキ・シルベリア」というクソ野郎が最高に好きになりました。
もちろん真っすぐで自然体の主人公のアレクも、意外と我の強いヨルハも、というかラスティングピリオドのメンバーは全員キャラが立ってて好きです。まだ見ぬエルダスも気になりますよね。
でもロキが最高に良いキャラしてました。
「鼻くそほじり煽り頭脳系強キャラ」とでも呼べば良いのでしょうか、そのポテンシャルや「そんな適当な感じだけど、どうせ根はマジメで何とかしてくれるんだろ?」感が最高ですし、ストーリー的にも期待を裏切りません。
戦闘シーンも、読みながら応援して勝ったときは脳内で「よっしゃあ!」って言える熱い描写やストーリーが最高ですね。
胸糞無し。さわやかなストーリーで安心して読める
タイトルの回収パートも勿論あり、そこには予想通り軽い「ざまぁ」はあります。
しかしそこに胸糞のわるさは一切ありません。
描かれていたのは、登場人物の成長譚でした。
一章37話という程よいボリュームの中で、谷あり山あり、一部の伏線回収あり、成長ありと、疾走感を感じながら読み終えられるさわやかなストーリー描かれています。
現時点では一晩で読み切れる長さというのがニクいところ。
寝不足になりたい方は、ぜひご一読ください。
『味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師~』を小説家になろうで読む
『味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師』の作者アルト/遥月さんの他作品
『宮廷魔法師』の作者は、すでに別作品で書籍化も果たしている作家、アルト/遥月(@Riyo_Haruka)さんです。
アルト/遥月さんは、 1998年12月4日生まれ(小説家になろうの登録情報より)
これまでの作品をご紹介します。
小説家になろう掲載作品一覧
小説家になろうでは、2020年11月現在『宮廷魔法師』を含めて6作品が公開されています。
- 絶対零度の最強魔法使い〜落ちこぼれ魔法使いは一年の眠りを経て最強の氷結師へと覚醒す〜
- かつての聖女は全てを救いたくて
- 無音と呼ばれた最強プレイヤー
- 転生令嬢が国王陛下に溺愛されるたった一つのワケ
- 星斬りの剣士
- 味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師、それを知らない王太子に「役立たず」と言われて追放されてしまう〜今更帰ってこいと言われてももう遅い。旧友のパーティに入って最強を目指す事にした〜
前世は剣帝。今生クズ王子
かつて、生きる為に剣を執り、剣に殉じ、“剣帝”と讃えられた一人の剣士がいた。戦いの日々の果てに自ら死を選んだ彼は、ディストブルグ王国の第三王子、ファイ・ヘンゼ・ディストブルグとして転生する。剣に憑かれた前世での生き様を疎み、今生では〝クズ王子〟とあだ名される程のグータラ生活を送っていたファイ。しかしある日、隣国のアフィリス王家との盟約により、援軍を率いて戦争に参加する事になる。戦場に到着後、万人に値する力を持つ存在である〝英雄〟に蹂躙された絶望的状況を見たファイは、一度は帰国しようと考える。だが、ある一人の騎士の死に様に心動かされ、再び剣を執る事を決意する――最強グータラ王子の伝説、ここに開幕!
Amazonより引用
婚約破棄をされた悪役令嬢はすべてを見捨てることにした
婚約者である王太子の陰謀により、冤罪で国外追放に処された令嬢・ツェレア。人里に居場所のない彼女は、『魔の森』へと足を踏み入れる。それから七年が経ったある日。ツェレアのもとを、魔王討伐パーティが訪れる。女神の神託によって彼女がパーティの一員に指名され、勧誘にやって来たのだ。しかし、彼女はそれを拒絶し、パーティの一人を痛めつけて送り返す。実はツェレアは女神や魔王と裏で結託しており、神託すらも彼女の企みの一端なのであった。狙うは自分を貶めた王太子の首。悪役にされた令嬢ツェレアの過激な復讐が今始まる――!
Amazonより引用
転生令嬢が国王陛下に溺愛されるたった一つのワケ
前世の記憶を持つ転生令嬢、フローラ。かつては“天才女騎士”であったが、不運な条件の重複により、自身を二流の騎士としか認識しないまま、覇権争いに巻き込まれ命を落としてしまう。
転生後は、救えなかったことを罪悪感として感じ、当時の第三王子(現国王陛下)には近づかないようひっそりと生きてきた。それなのに、ひょんなことから国王陛下の「護衛」を直々に申し付けられ、あら大変。「前世のことなんて誰にも言ってないのに、なんでこうなるの!?」と戸惑いもつかの間、次々と護衛としての腕試しが課されていく展開に――数百年に一人といわれる天才が「女」として、「騎士」として、国王陛下に振り回されつつ、無双ぶりを繰り広げる戦闘系!?ラブコメ。とにかく強い!強くてかわいいって最高じゃない?Amazonより引用
『味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師』感想まとめ
主人公がストーリーの初っ端から理不尽な目に合うのですが、うまいバランスで爽やかにストーリーが進んでいきます。
パーティーメンバーもその他の登場人物も、みんな良い味出してて最高。
気になってる方は、ぜひ読んでみて下さいね。